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長期投資なら株式だけで十分?:老後2000万円問題

老後2000万円問題が話題になり、iDeCoやNISAへの関心が高まっています。

ライフスタイルは一人ひとり違うので、一括りに「2千万円が必要」とは言えません。

ただ、年金があまり当てにならない中、誰にでも老後資金は必要です。

 

iDeCoやNISAでは何に投資するべきなのでしょうか?

株式、債券、REIT(不動産)、どの資産でしょうか。

 

資産運用になじみのない方は、「株」と聞くと「なんだかコワイ…」と思うのではないでしょうか?

それは半分正解で、半分間違いです。株式に暴落リスクは付きものですが、長期の運用パフォーマンスはずば抜けています。

 

ここでFinancial Timesの興味深い記事をご紹介します。

Equities are the only sensible foundation for private pensions(株式は私的年金を運用する唯一の良識ある手法)

https://www.ft.com/content/e3a621d3-5cfc-4410-bd3c-0fde3535582b

 

タイトルが刺激的ですね。内容をかいつまむと、数十年の時間軸で老後資金を運用するのなら「株式」が唯一の最適解だそうです。過去数十年のデータを紐解くと、株式の長期的なパフォーマンスが突出して高く、他の資産クラス(債券やREIT)の出る幕がないのです。

 

とはいえ、株式はいつか暴落します。2020年初頭のコロナショックは記憶に新しいですよね。

長年コツコツと殖やしてきた資産が数か月で半分になったら… 怖いです。

しかし、株式の回復力は段違い。コロナショック後も株式は見事な回復力を見せ、ショック前の株価を優に超えていきました。次のショック時にこれほどの回復力があるかは神のみぞ知る世界ですが、十年単位で運用するのであれば、株式の回復する確率が極めて高いことは歴史が証明しています。

 

老後資金として資産運用するのであれば、iDeCoは株式一択がおすすめです。

そして、引き出しの時期が近づいてきたら、ショック時の耐性が強い債券などの比重を高めるのです。

 

一方、NISAは期間が5年(ローリングしても10年)なので株式以外も選択肢になります。

つみたてNISAは投資期間が20年で金額も年40万円程度なので、株式一択でしょうね。

 

なお、「株式」と一口に言っても個別株、投資信託(インデックス・アクティブ)、ETF(上場投資信託)と多種多様ですが、iDeCoで運用できるのは投資信託だけです(元本確保型商品もありますが、定期預金のように低金利なので除外)。

 

当事務所の代表はアクティブ運用の投資信託もiDeCoで積み立てていますが、大多数の方はS&P 500や全世界株式などのインデックス投資で十分でしょう。日経225などの日本だけに投資する投資信託(インデックス)は過去のパフォーマンスが冴えないので個人的におすすめしません。今後日本が米国や中国以上のペースで成長する、と予想するのは無理があります。

 

私の場合、iDeCoとNISAはすべて株式ですが、それ以外には債券や不動産にもある程度投資して、定期的な収入を楽しんでいます。資産全体では個別株が過半を占め、次に投資信託(インデックス+アクティブ)、REIT、債券の順です。

 

まとめると、iDeCoは株式一択。NISAは株式を中心に他の資産クラスを検討してもよいでしょう。

長期に運用していれば、その過程で乱高下しますが、20年経つ頃には高い確率で相応のリターンが得られるはずです。

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